サイズは、17×13×厚さ6㎝です。うっすら発掘時のものと思われる墨書きがございますが、はっきりと読み取れません。画像にてご確認ください。詳しい時代等は特定できません。とにかく古いものです。詳しい方のご入札をお待ちしています。コレクターの方からの放出品です。
瓦研究が始まった時代は江戸時代にまでさかのぼることが出来ます。当時の歴史愛好家たちの間で、きれいな蓮華の文様がある軒丸瓦や軒平瓦を拓本するブームが起こりました。拓本とは簡単に言うと、スタンプのやり方で文様を写しとるものです。
拓本は愛好家の間で流行しますが、その時に「違う地域でそっくりな模様の瓦がある!」、「時代によって瓦の文様が違う!」ということを発見。そして、文様の形によって時代を区分する「編年作業」が行われました。
まとめとして1827年に、法金剛院誉淳ら一部の歴史愛好家によって『古瓦譜』が作成されました。
分布研究では、瓦の文様から寺院が建てられた年代や、造営した人を考えることが出来るとし、近畿地方と他の地方から見つかった瓦を、
① 文様の形 ②瓦の縁の形 ③瓦の断面
の3点から比べることで、地方における文化の遅れを示すことに成功しました。
戦後では、大きな発掘調査が進められるようになりました。それにともなって、かなりの数の古代瓦が発見され、同じ文様の瓦は、同じ木の型「范」(はん)を使っていることが分かりました。
使い続けることによって范に「傷」がつき、それが瓦に写し出されている場合があります。この傷から瓦を作った人たちの動きや、編年研究がすすみました。
多くの研究結果を踏まえ、1991年に森郁夫氏は、瓦文様の研究を「文様は寺院の特徴を表し、当時の様子を表しやすいもの」と重要視しました。